2020/04/30 12:38
小間物屋政談は講談『万両婿』を落語に移したネタです。なので、登場人物の名前がしっかりあるし、場所もきちんと言います。講談ならではですね。ストーリーは、いわゆるお裁きもので、最後にスカッとする内容になっています。
この噺は師匠正蔵のを聞いてやりたいと思いました。金沢の独演会でした。たっぷり40分。あまり聞いたことのない噺だったのと、あとは単純に師匠のが良かった。
主人公の小間物屋が数ヶ月ぶりに帰ったら、女房が別の男と結婚していた。
そんなことがもしあったら恐ろしいですよね。この噺はそこが不幸にも可笑しく描かないと難しいです。本当に不幸な奴の話はただ辛いだけですからね。だけど最後にはちゃんと救ってもらえるような内容になっています。
師匠のはこの主人公の描き方が本当によかったんです。こう言っちゃあなんですが、ウチの師匠は不幸なやつを演じさせたら本当にいいんです。可哀想な中におかしさが滲み出るんです。
自分にはそう言う風にできたかなあ。
でも本当に僕は好きな噺です。
是非一度聴いてみてください。
デジタルコンテンツはアプリからだと見られないみたいです。